弁護士 宮本 督
エッセイ:to be a Rock and not to Roll
手ぶらで行きませんか
クールビズっていうの?あれはあれでいいけどさ、こっちは、もう何年も前から、夏も冬もクールビズっていうか、カジュアルで、ノーネクタイなんだけどね。まあ、いいや。ジャケット着ないのも、ネクタイしないのもいいんだけど、でもさ、みんなどうして、カバンだけは持ってるのかな?
今朝ね。もう暑いから、徒歩で通勤なんてするのは止めて、だって生きてるだけで、汗がダラダラ吹き出てくるんだもん。それで、地下鉄に乗って事務所まで来たんだけど、そしたら、サラリーマンさん達、と思うけど、まあ、ちゃんとした格好してる人たちっていうか、ホワイトカラーの皆様方って、大抵、黒か茶の革製のカバンを持ってるんだよね。あのさ、みんなさ、あの中、何を入れてるの?
書類?うん、まあ、そうかも知れないけど、家に仕事持って帰るなんて、メッタにないでしょ。会社じゃなくて、客先とかに直行するんで、持って行く資料が入ってる。うん。なるほど。でもさ、みんながみんなそうじゃないでしょ。
パソコン?うん、まあ、でも、みんな会計士さんってワケじゃないでしょ。会計士さんって、みんな重たいハイスペックなパソコン持ち歩いてるよね。会計士さん達は、客先で、データ打ち込んだりするのが仕事だから、そりゃそうだろうけど、まあ、会計士さんに限らないけど、フツーの人は、いつもいつもパソコンなんて持ち歩かなくたっていいでしょ。
ホントのこというとさ、あの中、何も入ってないんじゃない?違う?いや、正直に言ってみなって。
定期入れとか、名刺入れとか、携帯電話とか、そんなん、適当に放り込んでるかも知れないけど、要するに、ホントのこと言うと、カバン、必要ないんじゃない?
高そうなカバン持ってて、それでファッショナブルだとか思ってる人は、まあ、ほったらかしておけばいいと思うけど、それ以外の人たちって、「役員でもないのに、手ぶらってわけにいかない」なんて言ってさ、要するに、商慣習みたいなものというか、惰性でナントナクなんだろうと思うけど。違う?
私ってば、カバンに限らず、荷物を持ち歩くの大嫌いで、手ぶら大好き。学生時代の昔から、ズボンのヒップポケットに文庫本を突っ込んで、どこにでもお出掛けしてました。旅行だって、荷物は、極力、リュックサック一個。今でも、毎朝、携帯電話のストラップに弁護士バッジと自宅の鍵をくくりつけているので、それと財布をポケットに入れて、手に朝刊を持って、軽くお出掛けです。事件記録を持ち歩く必要に迫られることもありますが、2980円のユニクロの緑色の肩掛けバッグを斜め掛け(秋葉原風)にして、それでOKです。
というわけで、本日の提言。
クールビズでノーネクタイができるなら、それもいいけどさ、みんな、カバンも捨てちゃえば。
そしたらさ、肩こりともお別れできるかも知れないよ。